どのような場合に、Supplement の導入による高精度な判定が必要になるのか?

高精度な判定が有効だった症例

ある患者のLABScreen Single Antigen の検査結果はHLA抗体陽性であり、DR14 に対する抗体を産生していました。
そしてドナー候補はDR14(DRB1*14:06) というHLAタイプでした。
この患者はドナーに対する抗体を産生していると考えられますが、従来使用していた LABScreen Single Antigenのkit にはDRB1*14:06 が含まれていないため、DRB1*14:06 に対する正確な反応がわかりません。
そこでDRB1*14:06 が含まれているSupplement を導入する事により DRB1*14:06 に対する反応性を検査する事が可能になります。
その際の検査結果のデータを下記表に記します。

image7

従来の検査では「Supplement」と表記されている遺伝子型に対する抗体の検出ができませんでした。
これまでは、DRB1*14:06に対する反応がわからない状態であり、HLA抗体を検出してはいるが、具体的にDRB1*14:06に対する抗体の有無がわからない状態でした。
しかし、新しい試薬 「Supplement」の導入により、DRB1*14:06に対する抗体は陰性であることが判明し移植可能と判断できます。
従来に比べ、ドナー特異的抗体(DSA)の測定が高精度になるので、 より詳細な判断が可能となります。

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